人間の自動的反応
ある研究者達が下記のような実験を行いました。
コピー機の前にいる人に、
「すみません…5枚だけなんですけど、急いでいるので先にコピーを取らせてくれませんか?」
というお願いをしました。
さて、何%の人が、先にコピーを取らせてくれたでしょうか?
答えは「94%」でした。
「要請+理由」はかなり効果があることとわかりました。
では、次に
「すみません…5枚だけなんですけど、コピーを取らせてくれませんか?」
この先に行かせてもらう理由のない
「要請のみ」の場合は?
「60%」でした。
理由もないのに先行かせるかよ!ってことですね。
僕なら「え?なんで?」って思います。
60%の人はすごくいい人ですね。
では、最後に
「すみません…5枚だけなんですけど、コピーを取らなければならないので、先にコピーを取らせてくれませんか?」
‘コピーを取らなければならないので’って、
「俺もそうやねん!」
と突っ込みたくなるような、
「要請+理由になってない理由」の場合はどうでしょう?
一体何%の人が先に行かせてくれたでしょうか?
10%?
20%?
考えてくださいね。
30%?
…
答えは
「93%」でした!
え?93%?
と、思われた方が多いと思いますが、
その理由としては、
「ので」です。
「急いでる’ので’」
「コピーを取れなければならない’ので’」
この’ので’というワードが入ってるかどうかなのです。
人は頭を使うのを嫌います。
できるだけ頭を使わず、省エネでいきたいと思っているので、
‘ので’が付くだけで、’ので’の前にどんな理由が来ようが、
理由として成立していると自動的に思ってしまうのです。
つまり、
「人は情報の全てを理解して判断しているのではない。」
ということなのです。
それは’ので’に限らず、あらゆる心理テクニックについても言えます。
それはまたご紹介させていただきます。
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