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クローズドクエスチョン

「はい、いいえ」または「AかBか」のように、相手の答え方を限定するような質問の仕方を、『クローズドクエスチョン』と言います。

対義する質問方法として、「どう思うか?」などのように、相手に自由に答えさせるような質問の仕方『オープンクエスチョン』も存在します。

一般的に、クローズドクエスチョンは「はい、いいえ」で相手の回答が終わってしまうため、会話を盛り上げるためには活用されないと思われがちですが、実はうまく活用すれば会話を広げるきっかけになります。

クローズドクエスチョン

【メリット】

・質問者が話題を決定することができること、つまり会話をコントロールできること。

YES取り』ができるので、相手から同意を得やすい。同意を得る方へ誘導することができる。

【デメリット】

・会話が広がらない

・自由に答えられないので、本音がわかりにくい

・尋問のように感じられることがある

オープンクエスチョン

【メリット】

・会話が発展しやすい

・相手の本音を聞きやすい。

・相手に考えさせることができるので、質問者側も新たな発見を得れる。

【デメリット】

・質問が曖昧だと答えづらい

・結論が出るまで時間がかかる

C「最近映画にハマっててさ、D君って映画観る?」(YES/NOの質問)
D「見るよ」(YES)
C「そうなんだ! ホラー映画とアクション映画ならどっちが好き?」(A/Bの質問)
D「ホラーかな」
C「えっ一緒! 私もホラー好きなの! 映画館に観に行ったりはする?」(共感+YES/NOの質問)
D「新作出たら行くかな」(YES)
C「そうなんだ! 今度〇〇シリーズの新作出るの知ってる?」
D「知ってるよ」(YES)
C「1人で観に行くの怖いから(笑)、一緒に行かない?」
D「いいよ」(YES)

このように、クローズドクエスチョンはうまく活用することで、同意(YES)を得ながら、自分が求める回答を相手から引き出すことができるのです。

クローズドクエスチョンはYESを取りやすいことから、初対面の人との人間関係を構築する上で効果がある質問方法になるので、例文を参考にして活用してみてください。

注意点としては何度も「クローズドクエスチョン」繰り返してしまうと、誘導尋問や詰問をされているような印象を与えたり、無理に二者択一で答えを求めようとしてしまうので、気をつけてください。

◆営業、ビズネスでの活用法

クローズドクエスチョンは「Yes/No」で答えてもらえればいいので、相手が答えやすいのが特徴です。

営業では相手のことを知るのが重要ですが、初対面やまだ相手のことを知らないときに「オープンクエスチョン」を使ってしまうと相手が戸惑ってしまう可能性があるので、まずは「クローズドクエスチョン」で相手の興味・や関心を探ってみましょう。

①アポイントを取るときに有効

電話で新規のアポイントを取るときになどにおススメです。

例えば、日程を決める際に、「ご都合が良い日はいつですか?」と聞くと、相手が考えることが多く、ストレスになります。

「週の前半か後半はどちらがご都合よろしいですか?」

「では、月曜か火曜だとどちらがいいですか?」

「午前、午後なら、どちらがお時間ありますか?」

このように、日時を絞ることで、相手の考える負担が減り、答えやすいです。

➁契約に繋がる合意を得るときに有効

「オープンクエスチョン」だと、相手の答えが曖昧になりがちですが、お客さんの発言に対して、しっかり確認・合意を取りたいときには「クローズドクエスチョン」が有効です。

「このお悩みに対しての解決方法があれば、すぐに取り組みたいですよね?」

「お客様の予算が合えば、すぐに開始してよろしいでしょうか?」

きちんと合意を取ることで、スムーズに次の話題にも進めるでしょう。

➂クロージングをかけるときに有効

商談中やクロージングのときにはクローズドクエスチョンが有効です。

「いかがでしたか?」「またご検討ください。」など「オープンクエスチョン」では回答の自由度が高くなってしまうため、商談が思いもよらぬ方向に進んでしまう恐れがあります。

「クローズドクエスチョン」で相手の回答を制限し、成約へ向けて商談を誘導しましょう。

「現在、問題点としてあるのが○○でしょうか?」

「次回のお打ち合わせは、来週の月曜か火曜どちらがよろしいでしょうか?」

「このまま、お手続きさせて頂いてよろしいでしょうか?」

④話題をコントロールしたいときに有効

また、会議などで話題をコントロールしたいときには「クロージングクエスチョン」が有効です。

議論をする前に確認しておきたいことがあるとき、

「本日のテーマは○○です。よろしいでしょうか?」

「…他に質問がないようですので、次の議題に移りますが、よろしいですか?」

反応は知りたいが、多くの質問を受けたくない場合、

「ここまでの内容は大丈夫でしょうか?」

最後に会議をまとめる場合、

「他に話したいことはありますか?これで終わりでよろしいでしょうか?」

◆恋愛、コミニケーションでの活用法

「クローズドクエスチョン」が使われるのは相手に対してNoを言わせたくない時ですよね。

相手から自然にYesを引き出せるような質問をしてみましょう。

たとえば、片思いの相手をデートに誘いたいときに、いきなり「デートしませんか?」とは言えないですよね。そのなことを急に言われても相手も戸惑ってしまいますよね。

そんな時、「クローズドクエスチョン」を使って自然な流れで誘ってみましょう。

「お元気ですか?」

「元気だよ!どうしたの?」

「今度の土曜か日曜お暇ですか?」

「日曜空いてるよ。」

「美味しいお店を知ってるんですが、一緒に行きませんか?」

「いいね、行こう!」

また「オープンクエスチョン」と「クローズドクエスチョン」を上手く使い分けることも重要です。

たとえば、初対面や知り合って間もないか方と距離を縮めるには、まずは「クローズドクエスチョン」を使いましょう。

「お休みの日はよくお出掛けするの?」「和食と洋食どちらが好き?」など、相手からすると2択のうちどちらかを答えたらいいので、答えやすいです。このように最初は「クローズドクエスチョン」を繰り返すことで、相手の好みやライフスタイルを把握して、その中で自分との共通点を探し、「オープンクエスチョン」で会話を広げていきます。共通点を見つけることで、親近感がうまれ、「オープンクエスチョン」をしても相手も答えやすい雰囲気になるでしょう。

「休みの日は家で過ごすことが多いの?それともよく出かける?」  (クローズドクエスチョン)

「家で過ごすことがおおいかな。」

「家では映画をみたりする?」  (クローズドクエスチョン)

「映画をみることが多いかな」

「俺も家で映画見るの好きなんだよね」

「一緒だね」

「どんな映画をみるの?」  (オープンクエスチョン)

このようにして、「クローズドクエスチョン」と「オープンクエスチョン」を上手く使い分けることで、初対面や知り合って間もない方とも自然に距離を縮めることができるでしょう。

「クローズドクエスチョン」は一般的に、会話を盛り上げるために活用されないと思われがちですが、上手く使うことで、相手との会話を広げるきっかけになるので、ぜひ使ってみてください。

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