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ペーシング

「相手の話し方」「相手の状態」「呼吸」などのペースを合わせることを心理テクニックを『ペーシング』と言います。

相手の話し方にペーシングするときは、「声の調子」「話すスピード」「声の大小」「音程の高低」「リズム」などを合わせていきます。

例えば、「相手がゆっくり話していればゆっくり話す」「ひそひそ声で話していれば同じく小さめの声で話す」となります。

相手の状態にペーシングするときは、「明るさ」「静けさ」「暗さ」「感情の起伏」などに合わせていきます。

例えば、テンション高めに接してきたら同じくテンション高く接する、ということです。

呼吸にペーシングするときは、「相手の肩」「胸」「腹部」の動きを観察しながら、同じ呼吸のリズムになるよう合わせていきます。

呼吸をペーシングするのはかなり難しいですが、一番効果は高いです。

①相手が話しているとき→息を吐く
②相手が黙っているとき→息を吸う

この呼吸のペーシングは上記二つを意識してみてください。

ペーシングをすることで、「この人は自分の気持ちをわかってくれている」「自分に同意してくれている」 と相手に思ってもらうことができ、一体感が生まれます。

『ラポール』を築く上でかかせないテクニックなので、人間関係を良好にしたい方は意識して練習を積み、習得するようにしましょう。

◆恋愛での活用法

“自分と似ている”は安心感を与える

恋愛の原則として、似た者同士は恋愛に発展しやすいと言われています。

考え方や行動はもちろん、ミラーリングでもご紹介したような、連絡の取り方や言葉遣い、テンションなど目に見える部分はもちろん、「まばたき」や「呼吸」、「スピード」といった目に見えない部分が似ていると、無意識のうちに似ていることを認識しやすくなるのです。

ペーシング効果はミラーリング効果よりも効果が高く、その分高度なテクニックが必要と言えるでしょう。

ペーシング効果を発揮しやすいことのひとつが先に述べた「呼吸」ですが、難易度が高いため、実践しやすいものをご紹介します。

・歩くペース
特に身長の低い女性は、人と一緒に歩くとき相手のスピードに合わせることに苦心していることが多いです。そんな女性が、身長差のある男性と歩くとなれば無意識に早足で歩こうとします。
そこで男性がペーシングを心得ていれば、女性が無理なく自分のペースで歩けていることに気づき、とてつもない安心感を与えることができます。

・食事のペース
同僚とのランチなど、周りのペースに合わせて食事を済ませるため、本来のスピードではなく早食いの癖がついている、食事のペースがゆっくりした女性もいます。そんな女性はデートのときもいつものように、急いで食べなければ・・と話したいことも話せなくなってしまうことがあります。
そこで男性が、女性に合わせてゆっくり食事をしたり、「急がなくていいよ」と声をかけてあげることで、女性はほっとできるのです。

このように、難易度の易しいペーシングのポイントは「男女で差があること」です。

ペーシング効果を利用して、相手に“似ていること”を感じさせ、安心感を与えてあげましょう。

◆営業での活用法

営業においてペーシング効果が最も発揮されるのは「話し方」と言われています。

  • 限られた地域での営業であれば、その地域の方言を話せる営業マンを担当させる。
  • 女性クライアントへの営業であれば、同性である女性に担当させる。

それだけでもペーシング効果を利用した営業戦略になります。

相手の話を引き出して、ペーシングを利用する会話を生み出す

また、ペーシングとは、カウンセリング用語で「傾聴」とも呼ばれ、聴く姿勢も大切な要素です。

例えば、電話でのアウトバウンド(発信)営業の場合、突然電話してきた人に商品の値段やお得なプランの説明をされたとしても、聞く気になれないのは当たり前ですよね。商品そのものがどれだけ素晴らしくても購入意欲は生まれません。

まずはクライアントの話を聴くことが大切です。

「何か、お肌のお悩みはございませんか?」

「そうねぇ。年齢も年齢だし、いろいろあるけど、悩みと言われてもねぇ。」

「そうですね、例えば目の下のクマであったりとか、美白ケアについてですとか・・。」

「うーん、ちょっと夜更かしするとすぐに目の下のクマができるようになったわねぇ。あとこの季節は乾燥が気になるわ。」

「なるほど・・目の下のクマと乾燥ですね。何かケアはされているのですか?」

「最低限だけどしてるわよ。お風呂あがりに化粧水と乳液とね。」

「きちんとケアをされているんですね!・・なるほど、うんうん・・」

聴く姿勢をもってしても質問を投げかけるだけでは、相手は答えてくれません。
このように具体的な例を挙げて、相手の話を引き出し、気づけば相手が“自分の話を聴いてくれている”と感じて気持ちよく話してくれるように乗せていくことがポイントです。

あとはペーシングを意識して、相手の声の高さやスピード、大きさやリズムを合わせて会話を続けます。会話を重ねるうちに、安心感を感じてもらえたら、こちらの話したい内容を少しずつ開示していきましょう。

売れるオペレーターは、もれなく相手の話を聴いています。

◆マーケティングでの活用法

クレーム対応にペーシング効果を生かす

マーケティングにおいては、新規顧客獲得に多くの予算を割いてしまいがちです。しかし、カスタマーサービスの領域、特にクレーム対応にその予算と労力をかけることが実は想定外の見込み顧客獲得に結びつくことがあります。

では、クレーム対応においてペーシング効果を活用するにはどのような方法があるのでしょうか。

それは「相手の感情や気分」に波長を合わせて対応することです。

「あんたのところのサービスのせいで自分はこれだけの損害を被ったどうしてくれる。原因を調べろ!」
(温度感:100度)

「はい、かしこまりました。確認いたします。」
(温度感:20度)

「あんたのところのサービスのせいで自分はこれだけの損害を被ったどうしてくれる。原因を調べろ!」
(温度感:100度)

「えっそれは大変ご不便をお掛け致しましたね・・すぐに確認をさせていただきます!」
(温度感:80度)

上の例のようにクライアントをなだめようとして冷静な対応をするよりも、下の例のように相手の温度感に合わせた対応をすることが、相手の感情を逆なでせず、気持ちを分かってくれた(受容)という安心感からクレーム鎮火につながります。

顧客対応へのアプローチを厚くすることが、これまでの“守り”だったクレーム対応を、 “攻め”のマーケティング戦略に変えることにつながり、リード顧客獲得へと効果を発揮すると言われています。

クレーム顧客は基本的に“ダイヤの原石”と呼ばれ、優良顧客としての資質をそなえています。

ペーシング効果を上手く活用し、有効なクレーム対応にいかしていきましょう。

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