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YES取り(イエスセット、yes set、YES誘導法)

相手がイエス(はい)と答えてしまう質問を繰り返すことで、信頼関係を築き、最終的に同意を得る心理テクニックのことを、『YES取り(イエスセット、yes set、YES誘導法)』と言います。

A「携帯はスマホですか?」
B「はい」
A「ガラケーよりスマホの方が圧倒的に便利ですよね」
B「はい」
A「今の世の中スマホ一つで色んな事ができてしまうので、一台は持ってないと逆に困りますよね」
B「そうですね」
A「実は今キャンペーンをしてまして・・・」

いきなり本題に入るのではなく、上記のようにYESを積み上げながら流れを作ることで、相手から最終的に同意を得やすくなります。

これは自らの行動・発言・態度・信念などに対して一貫したものでありたいという心理『一貫性の法則』が働いていて、「何度も同意してると、すぐには反論しづらくなる」と言われています。

人は、相手に対して、「共感する」という作業を何度も繰り返してると、否定的な対応ができなくなります。

目次

1.恋愛での活用法

2.営業・マーケティングでの活用法

3.子育てでの活用法

まとめ


1.恋愛での活用法

恋愛においてはYES取り(イエスセット、yes set、YES誘導法)はラポール(信頼関係)を築く上でかなり有効なテクニックです。

例えば、相席屋で出逢った保育士Bさんがハイボールを美味しそうに飲んでいたとします。

A「Bさんって絵本詳しい?」
B「うん」(※保育士なので絵本に詳しい可能性が高い)
A「今度親戚の子供に絵本プレゼントすることになったんだけど、何がいいか分からなくてさ。オススメ教えてよ」
B「いいよ」
A「実際見て決めたいから今度本屋についてきて」
B「いいよ」

A「Bさんってハイボール好きなん?」
B「うん」(※ハイボールを美味しそうに飲んでるのでYES)
A「ハイボール美味しいよね!いつもハイボール?」
B「だいたいそうかな」
A「新しく近くにハイボール専門店ができてさ、誰か一緒に行く人探してたから今度いこっ」
B「いいよ」

このように相手に合わせて自然とYESを取れるように会話をすすめることで、自然とデートに誘うことができるのです。

また、カップルや夫婦の日常会話にも活用できます。

たとえば、外食があまり好きでないパートナーを外食に誘う場合、

「最近、すごく寒くなってきたよね?」

「そうだね。」

「寒い日は温かいものが食べたくなるよね。」

「そうだね。」

「この前、チラシに新しくできたラーメン屋さん載ってたよね?」

「載ってたね。」

「お店の味のように、家でラーメン作るのって難しいよね…。」

「そうだね。」

「新しくできたラーメン屋さん行ってみない?」

このときに、突然「外に食べに行こう!」と誘っても、「嫌だ」と言われ、断られる可能性が高いです。

「小さなイエス」から攻めていくと誘い出せる確率が高くなります。

このように、小さなイエスから、最終目的のイエスへと話を持っていくことが大事です。

そうすることで「一貫性の法則」が働きます。

イエスを重ねていくことで、外食に対してノーという答えがしづらくなります。

この心理テクニックは、特に相手が否定的な意見を持っているときに使えます。


2.営業・マーケティングでの活用法

YES取り(イエスセット、yes set、YES誘導法)におけるポイントは、

①100%確実に相手が「イエス」という質問を繰り返すこと
②最終的に同意させたい内容の話をする

この2点です。

例えば、ランドセルを売る場合、

「同じランドセルを買うなら、重いものより軽いもののほうがいいですよね?」

「そうですね」

「高学年になると教科書の量もたくさん増えるので量もたくさん入る方がいいですよね?」

「そうですよね」

「今身体に負担の少ないランドセルが出ていますが、そのようなランドセルの方がお子さんも楽ですよね?」

「そうですね」

「そしたら、身体の負担が少なくて、軽くて、量もたくさん入るランドセルにしましょう。」

「はい。」

とこのように契約につながりやすくなります。

営業で契約につなげるための即効性のあるテクニックだと思います。

また、多くの営業マンから「テレアポは難しい」「全然話を聞いてもらえない」と言うはなしをよく聞きます。

見ず知らずの人から、急に電話がかかってきて、いきなり興味を持つことってまずないですよね?

内容を聞く前に、警戒モードに入ってしまって、「今は忙しいので…」「今は必要ありません。」などとすぐに断られることが多いと思います。

多くの営業マンは「このことは伝えないと!」と焦って、一方的な会話を長々としてしまいます。

対面で話すとき以上に会話のキャッチボールが重要です。

たとえば、インターネットの通信回線の乗り換えを紹介する場合、

「今、お時間1~2分よろしいでしょうか?」

「はい。」

「普段、インターネットはお使いですか?」

「はい。」

「それでしたら、普段から、映画や動画などをみる機会は多いですか?」

「はい。」

「私もよく映画や動画を見るんですが、家でゆったりしながらみるのは、リラックスできますよね。」

「そうですね。」

「今回、キャンペーンとして、1か月無料で動画・映画見放題のサービスがついたプランがあるんですが…」

このようにお客様がイエスと答えやすい質問を重ね、小さなイエスを繰り返します。

また、お客様との共通点をみつけ、それを会話に入れると、営業の電話だと思っていても、親近感を持ってもらいやすくなります。話しも聞いてもらいやすくなるので、試してみてください。

3.子育てでの活用法

子どもに「早く宿題しなさい」「好き嫌いなく何でも食べなさい」「かたづけなさい」と命令口調で話してもすんなり聞いてくれたり、動いてくれたりは中々してくれないですよね?

それで、子どもがこちらの思うように動いてくれなかったりしてイライラしてしまうことってありますよね?

促し方を変えるだけで、子どもはすんなり行動してくれやすなるるので、ぜひ試してみてイライラを半減させましょう。

たとえば、好き嫌いをして野菜を食べない子に

「〇〇ちゃんはお外で元気いっぱい遊ぶのが好きだよね?」

「うん」

「身体がじょうぶだと元気いっぱい遊べるよね?」

「うん」

「お野菜たべるとじょうぶで元気な身体になるよね?」

「うん」

「お野菜ひとくち食べてみよっか?」

「うん」

公園から帰りたがらない子どもに、

「公園で遊ぶのはとっても楽しいよね?」

「うん」

「でもだんだんお空が暗くなってきたね?」

「うん」

「お空が暗くなると、周りがみえづらくなるね。」

「うん」

「遊具にぶつかったりして、けがしたら大変だね。」

「うん」

「暗くなる前に、おうちに帰ろうか?」

「わかった」

まずは肯定を引き出します。肯定の返事は、続けると次の肯定もしやすくなります。

また、子どもが「うん」と答える質問を2~3個用意することがポイントです。子どもの興味は限定的なので、毎回同じようなことを言っても大丈夫です。そして、「うん、うん、うん、わかった」という風にテンポよく会話をしましょう。

まとめ

子育て、ビジネス、恋愛で使える『YES取り(イエスセット、yes set、YES誘導法)』はいかがでしたか?

そういえば、「笑っていいとも」でも、コーナー始めに、タモリさんが言うことに対して「そうですね~!」と観覧客が答えるというのが名物でしたよね。タモリさんは「イエス取り」を使って、観客との一体感や良好な関係を築いていたんですね。

「イエス取り」を日常的に使うことは、最初は難しいかもしれませんが、習慣になれば、自分が求める結果が得られやすくなるので、ぜひ使ってみたくださいね。

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