トップセールスになるための心理学◇7選◇
営業と心理学は一見、関係性がないように思いますが、実は関係しています。営業という仕事は、お客様とのコミニケーションが基本になります。心理学は人の心の動きや人と行動の関係性について研究する学問であるので、心理学を知ることで、お客様の深層心理を行動や態度から読み取ることができるようになるでしょう。
コンスタントに高い成績を残しているトップセールスマンほど、営業に心理学を取り入れています。営業活動に心理学を取り入れることで、商談を有利に進めることができるでしょう。
そこで、今回はトップセールスになるための心理学テクニックを紹介します。
目次
①単純接触効果(ザイアンス効果)
トップセールスマンが使う手法として「単純接触効果」というものがあります。
単純接触効果とは、「人は接触する頻度が高くなればなるほど、その相手に対して好感を抱く」というものです。別の言葉では、ザイアンス効果とも言われています。
営業活動をしていると「用がなくても足しげく通え」というものがありますが、この単純接触効果を狙ったものです。
トップセールスマンは、
「先日お話されていたあの件はどうなりましたか?」
「購入から〇カ月経ちますが、何か困っていることはありませんか?」
とこまめに気にかけていて、連絡を取っています。
単純接触効果においては、どれだけ長い時間を過ごしたかより、どれだけ時間を頻繁に過ごしたかが大事になります。早く契約成立に繋げたいと思い、長い時間お客様を拘束してしまいがちですが、一回の商談は短くして、営業回数増やすようにをしましょう。そして、まずはお客様との信頼関係構築を優先するために、単純接触効果を使うので、毎回営業をかける行為は逆効果になってしまうため、気をつけてください。
トップセールスマンは意識してしているのかはわかりませんが、単純接触効果を利用して営業活動を行い、お客様からの信頼を得ています。
営業成績が中々上がらずに悩んでいるという方は、その原因を探ると同時に、まずはより多くのお客様に会いに行くというのも効果的であるかもしれません。
➁好意の返報性
心理学を学んでいなくても、自然に実践している営業マンが多いのが、「好意の返報性」です。
好意の返報性とは「人から好意を向けられると自分もお返しがしたくなる心理」のことです。
人間は遺伝子の中に「されたことをしたくなる」という行動原理が組み込まれています。
例えば、誰かからプレゼントをもらった時、「何かお返ししよう」と感じるのは、好意の返報性によるものです。
営業活動において、雑談時にお客様の服装を褒めるなど、相手が嬉しくなるような声かけをすることで、活用できます。
注意することは、好意とは「この人の役に立ちたい」という純粋な気持ちを動機にすべきもので、「こういうことをしてあげたら購入してくれるかもしれない」という返してもらうことを前提とした好意には返報性は働かないので気をつけて下さい。
➂ミラーリング効果
初めての商談や特に接客で使えるのが「ミラーリング効果」です。
ミラーリング効果とは、「相手の行動や仕草などをミラー(鏡)のように真似ることで、相手に親近感・好感を抱かせる心理テクニック 」です。相手と会話しているときに自然とミラーリングすることで、「自分と感覚が似ている」と無意識化で思わせることができ、相手はあなたのことを受け入れやすくなります。
人は自分の仲間だと認識した場合、その人に対して少なからず親近感を抱きます。ミラーリング効果はその心理を利用した効果になります。
たとえば、相手が飲み物を飲むタイミングで自分も飲む、相手が笑ったら自分も笑うなどを行ってみましょう。
即座に見える効果ではありませんが、相手の潜在意識に働きかけているので、その後の商談を有利に進めることができるでしょう。
④アンカリング効果
トップセールスマンがよく利用する心理学に「アンカリング効果」があります。
アンカリング効果とは、「最初に提示された数字や条件などの印象に強く残った情報が基準となり(アンカーとなり)、その後の行動に影響を与える心理的な効果」のことです。
営業で活用する例としては、自社商品を他社と比較することで、「高い」と言われないための方法です。
お客様が商品の相場を全く知らないと、商品の値段だけを伝えると、自社商品だけが高いように思われます。そこでアンカリング効果を活用して、事前に他社の商品の価格を伝え、お客様の相場の基準を作ります。
「大体こちらの商品の相場として、高い所ですと、○○円、安いとことだと〇〇円前後の所が多いです」
「A社さんだと○○円くらいで、B社さんだと〇〇円前後と聞いています」
このように伝えた後に、自社商品の値段を提示すると、お客様もある程度の相場がわかり、「高い」と思われる可能性が低くなります。伝える順番で、印象がかなり変わるので、意識して活用してみてください。
➄フット・イン・ザ・ドア
フット・イン・ザ・ドアとは、「小さな頼みごとを承諾させていき、徐々にその要求を大きくしていくことで、最終的に大きな頼みごとを承諾させていくといった心理テクニック 」です。
小さな要求からYesを取り、徐々に要求を大きくしていく中でYesを重ね、最終的な本来の要求を受け入れやすくさせます。このように、小さな『YES取り』を複数回行っていくことで、『一貫性の原理』( 一度決心した行動や発言、信念などを貫き通したいという心理 )という心理的作用をうまく利用しています。
営業:5分だけお時間よろしいでしょうか?
顧客:いいですよ
営業:このサービスなんですが、現在無料キャンペーンをしていますので、一度試してみませんか?
顧客:無料ならやってみようかな
営業:使い勝手はいかかでしょうか?契約されますか?
顧客:はい
このように5分だけ話すというハードルをクリアすれば、提案の可能性が高まります。
ポイントは、最初の要求はできるだけハードルの低いものにし、最初と最後の要求には関連性を持たせ、要求をこまめに分けてアポイントに繋げることです。
成約に向かうために、常に小さなYesを取り続けるということを意識するだけでも、獲得率は変わってくるので、ぜひ活用してみてください。
⑥ドア・イン・ザ・フェイス
ドア・イン・ザ・フェイスとは、「最初に相手が断るであろう大きな要求をして、相手に罪悪感を抱かせることにより、小さな要求を相手に受け入れてもらう心理テクニック 」です。「フット・イン・ザ・ドア」とは逆のテクニックになります。本来の要求をする前に、断わられることを前提とした要求を挟むことで、本来の要求を受け入れやすくする効果があります。
➆ローボールテクニック
ローボールテクニックとは、「最初に好条件を提示し、承諾を得てから、あとで都合の悪い条件を付け加えたり、好条件の一部を取り除いたりする心理テクニック 」です。人は、一度決心した行動や発言、信念を貫き通したいという心理「一貫性の原理」をうまく利用したテクニックです。
お客様にサービスを提供する際に、「一カ月無料・いつでも解約可能」といった低いハードルを設定すると、短期的な売上は減るかもしれませんが、長期的に利用するユーザーを獲得するためには有効な手法です。
四季グループ代表
【事業概要】
●コンセプトカフェの経営
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