部下の叱り方とは?モチベーションを上げるには?
部下は「叱り方」次第でモチベーションが下がってしまうこともありますが、成長に繋げることもできます。相手との関係性や性格など人によって受け取り方も異なるため悩みの種となっている人も多いのではないでしょうか。
部下のことを思って行動しても「パワハラ」などのハラスメントと捉えられてしまうこともあり、上司のほうが気をつかってしまうことも増えていると思います。
しかし、必要に応じて「叱る」ということは上司にとって必要な能力でもあります。
「叱る」ということを上手に使うことで部下のモチベーションを上げ、「部下の成長」や「チームの成果」に繋げることが出来るようになるかもしれません。
今回は「部下の叱り方」について紹介します。
目次
1.叱ると怒るの違い
「叱る」とは行動や言動に対して「とがめる」「きびしく注意する」という意味があるようです。目上の人が目下の人に対しておこなう行為であり、目上の人に対しては使用しません。
部下からすると上司から注意されたときに「叱られた」と「怒られた」という表現をすることがあると思います。この二つの言葉は混同しやすい言葉ですが、意味が違います。
特に部下に対して「叱る」という行為をおこなうのであれば、きちんと意味を知っておくことが大事になります。
「怒る」という言葉には「よくない行動をとがめる、しかる」などの意味もあるようですが、「不満や不快感から腹を立てること」という意味もあります。
簡単にいうと、「叱る」というのは、目上の人が目下の人の行動や言動に対してとがめることであり、「怒る」というのは、相手の行動に対して自分が腹を立てたり、苛立ったりして相手を強くとがめたり、責めたりすることと言えます。
2.叱る場所を考える
部下を叱る必要がある時は「人前で叱る」ことは辞めましょう。どんな人でもみんなのいる前で自分だけ叱られると「恥ずかしい」、「情けない」などネガティブな気持ちになってしまいます。
そうなると叱られた内容よりも精神的にダメージを受けることもあり、部下との信頼関係にも影響してしまうことがあります。部下を叱る必要がある場合は「部下と二人きり」になったときに叱るようにしましょう。
多くの人がいる場合は、部下だけを別の場所に呼ぶなど上司としても配慮することが大切です。
3.人と比べない
「叱る」ときに限ったことではありませんが、部下の成長を促したいときは「部下と他の人を比較して伝えない」ということが大切です。人はそれぞれ長所や短所があり、それが個性です。部下からすると他人と比較して叱られても納得ができません。叱る時は「事実」に基づいて、感情的にならずに「部下本人の行動や言動」に対しておこなうように心掛けましょう。
4.直接本人を叱る
叱るときは本人を直接叱るようにしましょう。部下とメールでやりとりしている人も多いと思いますが、文章ではこちらが思っているニュアンスと違う受け取り方をすることもあり、真意が伝わりにくい場合があります。また、メールでは感情的になることも多く、誤解を与えてしまうかもしれません。
他人を経由して叱るのも辞めましょう。相手に嫌われるかもしれないと感じて「叱る」ことを他の人にさせようとする人もいますが、この方法は逆効果になってしまうかもしれません。
部下からすると「直接伝えてくれよ」というネガティブな感情になり、関係性が悪くなってしまいます。また、上司の代わりに叱る役目になった人も「なぜ自分が伝えなければいけないのか」という感情になるため、関係性が悪くなってしまう可能性があります。
叱る時は部下のことを考えて、「自分で直接叱る」ということを意識しましょう。
5.具体的に叱る
「もっとやる気を出せ」や「もっと努力しろ」など抽象的な表現で伝えても部下は「何に対して叱られているのだろうか?」「どうしたらいいんだろう?」となってしまい効果は薄くなってしまいます。
伝えるときは「何がダメだったのか」「なぜ叱られているのか」が理解できるように伝えることを意識してみましょう。
6.改善策を伝える
叱る時は問題を解決するために「どのように行動すればよいか」も伝えるようにしましょう。
例えば、報告書がいつも間に合わない場合は「締め切り3日前に一度、進捗を確認しよう」、時間にルーズで遅刻が多い人には「集合時間の10分前には集合しよう」「集合時間の15分前に思い出すようにアラームを設定しておこう」など具体的な改善策を提示してあげましょう。叱るだけでは、その後の行動は部下に一任する形になってしまいますが、提案することで一緒に改善していこうという気持ちも相手に伝えることができます。
部下からしても「自分がどのように行動すればよいか」が分かるため、行動に移しやすくなります。
7.部下を認める
叱る時には自分の気持ちを部下にしっかりと伝えることも大切です。叱った後は部下に「やる気」を出させることで成長に繋げることになります。
上司から叱られると部下のモチベーションは下がります。モチベーションが下がると同じ職場で働いている他のメンバーにも悪影響を与える可能性もあります。
叱る時には「何がダメだったのか」を具体的に伝える必要があることは上記で説明しましたが、それと同時に「部下の良い面や頑張ったこと」、「期待していること」を認めて上げることも意識しましょう。
例えば、「きみには将来的にチームのリーダー的役割を担ってほしいと思っている。今の考え方では個人的にはいいかもしてないけど、もうすこし周りの意見を聞くことでもっと成長できると思うよ。」
など、相手をポジティブな感情に持っていけるように意識してみましょう。
8.NGワード
叱る時には注意するNGワードがあります。
・「前にも言ったけど・・」「何回も伝えてるけど・・」
叱られる方からすると、過去のことも叱られているような感覚になるため、不信感に繋がってしまう可能性があります。叱る内容は今回のことに限って伝えることを意識しましょう。
・「それは意味がない」「何の役にも立たない」
部下の行動や考え方を否定しているように捉えられてしまうかもしれません。自分の行動や考え方を否定された部下はモチベーションが下がってしまい、今後の関係にも悪影響を及ぼすかもしれません。
・「君はダメだ」
部下の行動や失敗を叱るのではなく、部下自身を否定しているように捉えられてしまいます。
叱る場面であっても相手のことを尊重することが大切です。
・「評価を下げる」「給与を下げる」
相手を脅しているように捉えられる可能性があります。これは「叱る」ということではありません。パワハラなどのハラスメントにならないように注意しましょう。
まとめ
以上、「部下の叱り方」について紹介しました。
「叱る」ことで部下の失敗を成長つなげて育てることを意識しましょう。。
上手に叱ることは難しく、すぐに効果は出ないかもしれません。
しかし上司であるあなたも部下のことを考え、どのようにすれば良いかを悩むことで成長していけるはずです。
叱る時は「感情的」にはなるのではなく、部下のことを考えて「冷静」に「事実に基づいて」指導していきましょう。
四季グループ代表
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