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オープンクエスチョン

「はい、いいえ」で回答が限定されるような質問でなく、「どう思うか?」「どこへ行きたいか?」など相手に自由に答えさせるような質問の仕方を、『オープンクエスチョン』と言います。

具体的には、「5W1H」=「When(いつ)Where(どこで)Who(誰)What(何)Why(なぜ)How(どうやって)」の6つの疑問符を使った質問となります。

・How どのように思いますか?

・When つぎのミーティングはいつにしますか?

・Where この商品はどこで買いましたか?

・Who だれがこの商品を買いましたか?

・What それについて何を思いますか?

・Why なぜそのように考えますか?

対義する質問方法として、「はい、いいえ」または「AかBか」のように、相手の答え方を限定するような質問の仕方『クローズドクエスチョン』も存在します。

「クローズドクエスチョン」は「はい、いいえ」での回答となる分、会話が限定されてしまうのに対して、オープンクエスチョンは会話が限定されないので、相手からたくさんの情報を得ることができます。

オープンクエスチョン

【メリット】

・会話が発展しやすい

・相手の本音を聞きやすい。

・相手に考えさせることができるので、質問者側も新たな発見を得れる。

【デメリット】

・質問が曖昧だと答えづらい

・結論が出るまで時間がかかる

クローズドクエスチョン

【メリット】

・質問者が話題を決定することができること、つまり会話をコントロールできること。

『YES取り』ができるので、相手から同意を得やすい。同意を得る方へ誘導することができる。

【デメリット】

・会話が広がらない

・自由に答えられないので、本音がわかりにくい

C「もうすぐ三連休やね。休みの日っていつもなにしてる?」
D「映画をよく観てるかな」
C「映画観てるんや。どんな映画が好き?」
D「ホラーが好きかな」
C「ホラー面白いよね! 一番好きな映画って何?」
D「〇〇って映画かな」
C「へぇ! どんな映画?」
D「〇〇で××で△△・・・」

このように、どんどん話を発展させることができ、相手の情報を得ることができます。ただし、注意点として使いすぎると相手は尋問されている気分になってしまい、警戒心を抱かせてしまう原因になります。

なので、できれば初対面では使いすぎない方がいいでしょう。

仮に、初対面で使う場合は、『バックトラッキング』で共感する・『自己開示』で自分の話もする

ことを心がけてみてください。

◆営業での活用法

営業においては、顧客のニーズや購入決定に繋がる情報を得たいときに「オープンクエスチョン」が有効です。

たとえば、取引先に何らかのサービスを提供している場合、

「弊社サービスにご不便な点はございますか」

と「クローズドクエスチョン」を投げかけた場合、回答内容が限られてしまいます。

「弊社サービスのどこにご不便を感じられますか」

と「オープンクエスチョン」を投げかけると

「そういえばあの部分がちょっと使いにくいですね」などと取引先の担当者も自由に回答しやすくなります。

オープンクエスチョンはビジネスで活用しやすい質問形式なので1つのテクニックとして覚えておくといいかもしれません。

オープンクエスチョンの具体的な使用例を紹介します。

相手のニーズを探る時

・もう少しくわしくお聞かせいただけますか

・リスクはどのようなものがありますか?

・御社ではどのような目標をお持ちでしょうか

・もしこのサービスを導入した際、どのような機能が必要だと思われますか?

・弊社のお役様から○○についてが問題あると伺いますが、どのようにお考えでしょうか?

営業や企画などで、どのようにアプローチしていいのかわからない場合は、情報不足が考えられます。オープンクエスチョンでうまく質問すると、相手のニーズや情報を引き出しやすくなります。

「オープンクエスチョン」は取引先との会話で中々相手の本音を引き出せないときに活用してほしいテクニックです。回答の内容を限定しないことで、相手から自由な回答を引き出せます。

またニーズのヒアリング以外にも、商談の最初のアイスブレイクで使うこともできます。

逆に質問の回答内容を限定する「クローズドクエスチョン」は、確認するときなどに有効です。

「オープンクエスチョン」と「クローズドクエスチョン」を上手く使い分けることがポイントです。

◆恋愛での活用法

恋愛でもオープンクエスチョン」と「クローズドクエスチョン」を上手く使い分けることで需要です。

たとえば、初対面や知り合って間もないか方と距離を縮めるには、まずは「クローズドクエスチョン」を使いましょう。

「お休みの日はよくお出掛けするの?」「和食と洋食どちらが好き?」など、相手からすると2択のうちどちらかを答えたらいいので、答えやすいです。このように最初は「クローズドクエスチョン」を繰り返すことで、相手の好みやライフスタイルを把握して、その中で自分との共通点を探し、「オープンクエスチョン」で会話を広げていきます。共通点を見つけることで、親近感がうまれ、「オープンクエスチョン」をしても相手も答えやすい雰囲気になるでしょう。

「休みの日は家で過ごすことが多いの?それともよく出かける?」  (クローズドクエスチョン)

「家で過ごすことがおおいかな。」

「家では映画をみたりする?」  (クローズドクエスチョン)

「映画をみることが多いかな」

「俺も家で映画見るの好きなんだよね」

「一緒だね」

「どんな映画をみるの?」  (オープンクエスチョン)

◆子育てでの活用法

最近、指示がないと動けない子どもが多くなってきているように感じます。

親が子どものやろうしている事や話しを先回りして、指示したり、話したりことが原因のひとつではないかと思います。

「オープンクエスチョン」を活用して、子どもの『思考力=自分で考える力・語彙力』を育ててみませんか?

・子どもの話をじっくり聴きましょう

子どもは大人に比べて、語彙数が少なく、そのため自分の考えていることを言葉にすることが難しいです。答えたい気持ちは大人と同じように持っているので、途中で子どもの話を遮ったり、先回りして親の意見を言ったりするのはやめましょう。

「そうなんだ」「うんうん」などと相づちをうち、その子を見つめて話を傾聴してあげて下さい。

・オープンクエスチョンを何度も繰り返す

オープンクエスチョンを何度も繰り返すことで、考える力が自然と身につき、豊富なバリエーションで答えれるようになります。

5W1Hを使って子どもにオープンクエスチョンをしてみましょう。

たとえば、学校から帰って来た子どもに

『What』

今日は学校で何をしたの? 何を習ったの?

『When』

いつそう感じたの?

『Where』

どこでそう思ったの?

『Who』

だれが話してたの?

『Why』

どうして、そう考えたの?

『How』

どんな面白いことがあったかな?

よく「今日、学校楽しかった?」というような「はい」「いいえ」で答えられるクローズドクエスチョンをしますが、これでは子どもの思考力を深めることはできません。

オープンクエスチョンを投げかけると、子どもは今日あった出来事を振り返り、質問に対する答えを考え、それを言葉にすることで、思考力・語彙力がアップします。

また、じっくり大人が子どもの話を聴くことで、子どもは「もっと話したい!」「もっと聴いてほしい!」という気持ちになるでしょう。

子どもに日頃から「オープンクエスチョン」を投げかけることで、「なぜ?どうして?どんな?」という疑問を自分に問いかけ、自分で考えて答えを導きだす習慣が身につくでしょう。

子どもの中にある答えを親子一緒に探すことで、子どものやる気にも結びつくと思うので、ぜひ試してみてください。

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