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バックトラッキング(オウム返し)

バックトラッキングとは相手との信頼関係を築きやすくする心理テクニックのことをいいます。

テクニックといっても難しいものではなく、簡単に言うと、会話の時に「相手の言葉を繰り返す」いわゆる「オウム返し」をするということです。

これは『NLP(神経言語プログラミング)』という最先端の心理学でも使われるテクニックの一つです。

バックトラッキングの効果ですが、会話をしている相手に対して、

「話を聞いてくれている」

「理解しようとしてくれている」

「肯定されている」

という友好的なイメージを与えることが期待できます。

例えば、

A 「昨日、1年ぶりに高校時代の友達とご飯に行ってきたんだー」

B 「そうなんだ」

A 「久しぶりだったからめっちゃ楽しかったんだ」

B 「ふーん」

のような会話ではAはBに対して、「話を聞いてくれているのか分からない」という印象を与えます。

バックトラッキングを活用して次のような会話にするとどうでしょうか?

A 「昨日、1年ぶりに高校時代の友達とご飯に行ってきたんだー」

B 「高校時代の友達と?」

A 「久しぶりだったから、とても楽しかった!」

B 「久しぶりに会うと楽しいよね」

このように相手が発したキーワードを自分が話すときにくり返すだけで、「話をきちんと聞いてくれている」という印象を与えることができて、

「もっと話したい」という気持ちにさせることができます。

「コミュニケーション上手=聞き上手」と言いますが、まさに聞き上手の方はこのバックトラッキングが上手いのです。

バックトラッキングという言葉自体は知らなくても、日常生活で体験したことがあるのではないでしょうか?

普段の会話だけでなく、様々なシーンで活用することが出来るので紹介していきます。

◇恋愛での活用

相手に興味をもってもらいたいなら「相手が心地よく会話できる」ということをイメージしてみると良いかもしれません。

「相手にとって心地よい会話」をするためには、「話を聞いてくれる」「興味を持ってくれている」「もっと話したい」など、相手に安心感を持たせることが必要になります。

例えば、気になる相手から

「この前、とても美味しいケーキ屋さんを見つけたんだ」

と話しかけられたとします。これに対して、

「へー、そうなんだ。俺もおいしいラーメン屋を見つけたんだ」と答えると、

次の会話が自分の話になりやすくなってしまい、相手が発信したケーキ屋さんの話を展開することが難しくなります。

バックトラッキングを意識するならば、

「へー、美味しいケーキか~。どこにあるお店なの?」

相手の言葉を繰り返して、展開するような返答を意識してみてください。

相手に「話を聞いてくれている」「内容に興味を持ってくれている」という好感を持たせることができて、

会話も続けやすく、話を盛り上げることもできます。

こちらから話題を提供することも大事ですが、相手から話したくなるように「聞き上手」になることがポイントです。

聞き上手になるコツとしては会話に「いつ」「どこで」「誰と」「なにを」「なぜ」「どのように」を盛り込んでみましょう。

相手に質問する形の返事を増やすことができて、相手から話を引き出しやすくなります。

他にも相手の感情を汲み取ってバックトラッキングをすることも有効になります。

相手から「今日、仕事中にとても嫌なことがあって、ずっとイライラしてたんだよね。上司が理不尽で・・・」

というような話があったとします。

大抵の場合、相手は愚痴を聞いてほしいと感じているのではないでしょうか。

感情を汲み取ってバックトラッキングするならば、

「一日イライラしてたんだ。大変だったね。何があったの?」

というように相手の感情に共感し、その後に質問を混ぜてみましょう。

相手との会話も繋がり、コミュニケーションを図ることができるでしょう。

◇接客での活用

 接客する際に大事になるのは相手との信頼関係です。自分がお客さんの立場でお店に行ったときに、店員さんの態度でお店のイメージが良くなったり、悪くなったりしたことはないでしょうか?店員さんが頼りないと購買意欲が低下してしまうこともありますよね。

自分自身が店員となる場合は、「バックトラッキングを意識して会話する」ことを心がけることで、相手との信頼関係を築くことができるかもしれません。

販売員をしている場合、

「スマートフォンのケースを探しているのですが、どこに置いてありますか?」

と聞かれた場合、

「少々お待ちください。確認してきます。」と答えるよりも

「スマートフォンのケースですね?確認しますので、少々お待ちください」

と答えることで、相手の目的を繰り返し「自分の話を聞いてくれている」という安心感を与えることに繋がります。

電話対応などの場合も同様にバックトラッキングをすることで信頼関係を築きやすくなります。

お客さんから電話で

「このあいだ購入した洗濯機だけど、使ってたらすぐにエラー表示が出て止まるんだけど?

何が問題なの?不良品?」

というような問い合わせがあったとします。

「こちらで確認して、担当の者から折り返し電話させていただきます」

と回答した場合、困っているお客さんからすると、

「内容は本当に伝わっているのか?」と不安になるかもしれません。

バックトラッキングを使用して、

「購入した洗濯機が使用中にエラー表示で止まるということでよろしいでしょうか?」

というように相手が伝えたい内容を要約して聞き返すようにしてみてください。

相手の伝えたい内容を確認することもできて、相手に「きちんと対応されている」という安心感を与えることが出来ると思います。

その後に「いつからエラーが出ているのか?」「どのタイミングで出るのか?」など細かい内容を確認し、

「お伺いした内容を担当者に伝えますので、折り返し電話させていただきます」

と伝えると、相手も納得できて信頼関係も築きやすくなるのではないでしょうか。

◇子育てでの活用

 こどもとの会話でもバックトラッキングを意識することで会話を盛り上げることができます。

小さいお子さんの場合、その日にあった出来事を聞いてほしくて自分から話すことも多いと思います。

それに対してバックトラッキングをすることで、「自分の話を聞いてくれている」という安心感を与えることができて、よりコミュニケーションをとりやすくなるでしょう

・使用頻度を考える

バックトラッキングは相手の言葉を繰り返して会話するというテクニックですが、使用する際に注意するポイントもあります。

バックトラッキングをすることで相手に安心感を与えたり、会話を盛り上げたりすることができますが、使いすぎには注意が必要です。

会話しているときに自分の言った言葉をずっと真似されるとどうでしょか?

相手によっては「馬鹿にされているのか?」「ずっと同じ言葉を繰り返している」といった感情になり、マイナス効果になってしまうかもしれません。

会話する内容や相手によって異なりますが、相手に不信感を与えることがないように使用するタイミングや頻度を考えましょう。

バックトラッキングにイメージできたでしょうか?

相手との会話で信頼関係を築くテクニックでした。

いくつか活用方法の例を挙げましたが、共通していることは「相手の話を聞いて、繰り返す」ということです。

シチュエーションによって効果は異なりますが、すぐにでも始められるテクニックなので活用してみてはいかがでしょうか。

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