営業力を高める方法
これまでに、営業の本質、営業力が高い人の特徴について紹介してきました。今回は、営業力を高める方法について、具体的に何をどのようにしたらいいのか説明していきます。
営業力には「個人の営業力」と「組織の営業力」があり、個人の営業力と組織の営業力の両方を高めていくことで、会社全体の営業力を強化することができます。今回は、営業力を高める方法を、個人の営業力と組織の営業力に分けて紹介します。
目次
- 情報を収集する
- 社内外のセミナーに参加する
- ロールプレイングを実施する
- 営業活動でPDCAを回す
- トップの営業マンに同行する
- 社内での情報共有を徹底する
- 営業活動の効率化を図る
- 評価制度を導入する
①営業力とは
営業力とは、営業マンが新規開拓や既存顧客に対して営業活動を行い、契約を獲得するまでの流れ全体において必要な全ての能力のことを指します。営業は、商品やサービスを売ることで利益を得ることを目的としていますが、営業力は単なる「売る力」ではありません。営業力とは、顧客に好かれる能力であったり、目標達成に対し強い意志を持っていたりと、営業の人間性に関わる人間力や効率よく営業活動を行うための技術力や顧客が求める解決策を見出すためには、顧客がどのような悩みを抱えているのかを聞き出す ヒアリング力や自社製品の知識だけでなく顧客の業界特有の問題や自社が関わるビジネス領域に関する広い知識や専門的な知識 力や顧客が持つ問題・課題に対して、具体的な解決策を提案し、契約を獲得するまでのプロセスを考え、計画通りに遂行するマネジメント力 を指します。
➁個人の営業力とは
個人の営業力とは、「個人に求められる営業力」のことを言います。つまり、営業マンがお客様からの契約獲得のために求められる営業活動全体を通して必要な総合的な能力のことです。
個人の営業力を高めるためには、個人の努力や個別の指導が必要になります。
➂組織の営業力とは
組織の営業力とは、「企業やチーム単位での営業力」のことを言います。
営業力は個人の努力だけでなく、組織としての営業力を高めていく必要があります。組織としての取り組みが、結果的に個人の営業力の向上に繋がります。
④個人の営業力を高める方法
・情報を収集する
知識力を高めるためには、普段から情報を収集しておく必要があります、本や新聞、インターネットなどから情報を集めたり、特に見込み客の業界のことや自社業界の最新情報、時事情報などの情報も良いでしょう。またトップセールスの著者の多くには、対面では語らない「失敗談」が載っているので、共感もしやすいでしょう。
そして、情報は収集するだけでなく、アウトプットを行うことで、自分の知識として使えるようにして、相手にも情報を与えられる営業マンになれるように心掛けましょう。
・社内外のセミナーに参加する
営業スキルに関するセミナーは全国でも数多く開催されています。セミナーでは、プレゼンに効果的なシナリオの作り方やセールストークの仕方、クロージングの大切さなど営業のスキルアップに繋がる様々なことを学ぶことができます。
また近年では、オンラインセミナーなどもたくさん開かれており、気軽に参加することができるでしょう。
・ロールプレイングを実施する
営業活動において欠かせない「話す」「聞く」は脳内で練習していてもなかなか実施することはできません。社内でのロールプレイングを行い、経験値を積むことで慣れることが大切です。ロールプレイングを実施する際は、自社の「トップ営業マン」を参考にし、実際の営業活動において、できていなかったことをしっかり理解し、練習することで営業力を高めることが可能になります。
そして、ただ経験するだけでなく実際に営業してみて、「練習通りできたのか?」「自分の課題は何なのか?」などを細かく分析するようにしましょう。
また、失敗したときの反省や振り返りも大切ですが、成功したときこそ、なぜ契約を獲得できたのかを振り返ることもとても大切です。
・営業活動でPDCAを回す
PDCAサイクルとは「Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Act(改善)」のサイクルを繰り返すことで、日頃の仕事の能力を向上させるために有効な手段として取り入れられています。営業においては、営業を行ったあとに(PlanとDO)、先輩からのフィードバックをもらい、それについて解決する方法を考えて(Check)、実践し(Act)、うまくいったかの検証をするPDCAサイクルを繰り返すことで業務を改善し、営業活動のパフォーマンスの向上をはかります。
・トップの営業マンに同行する
トップ営業マンの現場に同行することで、本や研修とは違うリアルな学びが得られるでしょう。トップ営業マンと自分の違いは何なのか、トップセールスのトークや傾聴時の態度、服装や身振りなども学ぶことができます。
➄組織の営業力を高める方法
このように、営業マンは個人の営業力を高めるために、非常に多くのことを吸収し、学んでいく必要があります。また、会社・企業には、これらのスキルを伸ばし、社員を教育・支援することが求められます。組織として取り組むことによって、企業としての営業力の向上、さらに個人の営業力の向上にも繋がっていきます。
・社内での情報共有を徹底する
営業に役立つ情報を共有し、すべての営業社員が、必要な時に、容易に利用できるように徹底することが重要です。
また、顧客の情報や案件の進捗情報を営業担当者間で共有して、担当者が不在の時や途中で担当者が変わって変わってしまう場合も、他の社員が対応できるようにしておきましょう。
・営業活動の効率化を図る
それぞれの営業マンの活動が効率化できるような仕組みやツールを導入しましょう。
最近では、営業活動の支援を目的としたクラウドやツールが幅広い業界で導入されています。
SFAツールなどを導入することで、営業活動における弱みや問題点を洗い出し、業務改善を行うことができ、営業活動の効率化に繋がり、マネージャーからすると管理を行うことが容易になります。SFAは「Sales Force Automation(セールス・フォース・オートメーション)」の略で、顧客別の商談の進捗状況やその結果などを蓄積・管理できる営業支援システムです。
このようなクラウドやツールを導入し、営業活動の効率化を測ることができれば、個別での営業力の強化に時間をあてることができます。
・評価制度を導入する
営業社員の仕事に対するモチベーションを高めるために、評価制度や営業成果に対するインセンティブを導入することが必要です。一定の評価に値する社員を表彰することも効果的で、営業社員のモチベーションが高まれば、社員は自発的に学ぼうとし、吸収するようになります。
評価制度は、メンバーのモチベーションや活動に直結し、自社で長く働いてくれる可能性も高まり、優秀な人材の流出を防ぐことにも繋がります。
また、評価制度は複雑で分かりにくいものだと、社員が何をどのように頑張ったらいいのか分からず困惑してしまうため、明確で分かりやすいものにしましょう。
⑥まとめ
営業力を高めるためには、個人の努力だけでなく、組織としての取り組みも必要不可欠です。
個人としては、営業に必要な要素を踏まえたうえで、トレーニングを行うと、効率よく営業力を高めることができます。
組織としては、これまでの取り組みを見直して、改善することが結果的にチームの営業力だけでなく、個人の営業力の強化に繋がりますので、いくつかの方法を試しながら、取り組んでみてください。
四季グループ代表
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