営業の本質
営業の仕事をしていて、「どうしたら結果が出るんだろう」「営業の成績が上がらずに困っている」「セールスをすることに罪悪感を感じる」「お客様に嫌われているのではないだろうか」などと感じたことがある方も多いと思います。そのような方は営業の本質を理解していない可能性があり、そのまま続けても、悩み続けてしまう可能性があります。営業の本質を理解することで、営業そのものが楽しいと感じるようになるでしょう。
◆目次
- メーカー営業
- 代理店営業
- 商社営業
- 新規営業
- ルート営業
- 反響営業
- 人間力
- 技術力
- ヒアリング力
- 知識
- マネジメント力
①営業の意義
営業とは、「利益を得ることを目的として、事業を営むこと」や「顧客先等を回り、商品の紹介や売り込みを行う活動」「新規の顧客先などを見つけること」という意味を含んでいます。
顧客先等を回り、商品の売り込みを行う活動はルート営業に位置付けられており、新たな顧客等を見つける営業は新規開拓営業に位置付けられています。
私達が着ている服や食事、住んでいる家など、衣食住すべてに営業が関わっています。
どれだけ素晴らしいモノやサービスがあっても、伝える人や手段がなければ、お客様(私達)の元に届くことはありません。
➁営業の本質
営業の本質とは、「お客様の問題・課題を解決すること」です。
私達の人生に関わるモノやサービスは人生の中で出くわす問題を解決するために存在します。私達の手元に届き、問題を解決するために『営業』が必要になります。
顧客の課題を解決するために、「お客様が困っている状況と、その問題を改善するためにはどうすればいいのか」ということを分析することから始め、その問題を解決する方法を提案して、解決する役割を担うことで、営業職は報酬を得ています。
もちろん、企業は利益を追求して、継続的な経営を目指していますが、その利益を出すためにも、お客様の問題・課題を解決することが特に重要です。
営業マンの中には、「営業=売り込むこと」と誤解している人が多いように思いますが、実際は「営業=顧客のニーズを満たすこと」なのです。
このように営業の本質を理解しないまま営業を進めていっても、お客様からも支持されずに、売り上げアップにも繋がりにくいでしょう。
➂営業の種類
営業には多種多様な形があります。ここでは、代表的な営業の形態と手法を紹介します。
・メーカー営業
メーカー営業とは、自社が作った商品を販売する場合の営業のことです。
自社で作った商品・サービスの特徴や他社との違いを顧客に提案したり、顧客の要望をヒアリングしたり、自社の代わりに営業活動を行う代理店や商社に対し、情報を提供する役割を担います。
・代理店営業
代理店営業はメーカーやサービス提供者の代わりに営業活動を行うものです。
メーカーと契約を結ぶことで、販売できた場合、販売インセンティブをもらうことで、収入を得ています。つまり多く販売すれば、その分販売インセンティブを得ることができるので、高い営業力が求められます。
・商社営業
商社営業は、代理店営業と同様にメーカーなど企業の代わりに営業を行って販売インセンティブを貰います。商社営業と代理店営業の違いは、商社営業の方が、取り扱う商品の幅が広く、食料や機械製品、衣類などを取り扱っているため、個々の商品知識より、顧客とのセッティング力が売りになります。
・新規営業
新規営業は、まだ取引のない新規の顧客を開拓するために、営業活動を行う手法です。
新規営業の方法としては、アポなしで訪問して営業する飛び込み営業や、電話でアポイントを取って商談するテレアポ営業などがあります。
顧客との信頼関係を一から構築していくという特徴があります。
・ルート営業
ルート営業とは、すでに取引実績のある企業や顧客を訪問し、新しい商品・サービスを勧めて取引の再開や継続的な取引につなげたりするために行う営業のことを指します。既存顧客の現状やニーズをヒアリングすることで、深い信頼関係を築いていくことを目的としています。
・反響営業
反響営業とは、こちら主導で営業活動するのではなく、顧客からの問い合わせに対応する営業を指します。
顧客からの問い合わせがあった際に、アポイントを取り、商談を行うため、他の営業手法と比べて精神的な負担は少ないと言われています。
④営業力とは
営業力とは、営業マンが新規開拓や既存顧客に対して営業活動を行い、契約を獲得するまでの流れ全体において必要な全ての能力のことを指します。営業は、商品やサービスを売ることで利益を得ることを目的としていますが、営業力は単なる「売る力」ではありません。顧客の満足度を向上させるために、営業マンには様々な能力が求められます。
営業力とは、以下の要素から成り立っていると考えられます。
・人間力
人間力とは、人間としての総合的な能力のことです。営業における人間力とは顧客に好かれる能力であったり、目標達成に対し強い意志を持っていたりと、営業の人間性に関わる能力です。この人間力という能力が営業力の土台となっています。
例えば、お客様のために行動できたり、目標や責任をもって行動できたり、お客様の要望をくみ取ることができるような営業マンはお客様から信頼され、結果として契約を獲得する結果に繋がるでしょう。
とても重要な要素でありますが、すぐに身に付けられる能力ではありません。ビジネスの場面でなく、日々の生活においても人に好かれるような行動をすることが人間力を身に付けることに繋がるかもしれません。
・技術力
ここでいう技術力は、効率よく営業活動を行うための能力のことです。
ス顧客との交渉を効率良く進めたり、顧客に自社製品の魅力を分かりやす正確に伝えることができたり、顧客との交渉を相手にストレスを与えることがなく効率よく進めることができたり、営業活動を円滑に進めるための能力です。
よく営業スキルと言われていますが、分かりやすい話し方や話の聞き方
・ヒアリング力
営業において、最も重要な能力はヒアリング力です。顧客が求める解決策を見出すためには、顧客がどのような悩みを抱えているのかを聞き出す必要があります。
そのためにしっかりと相手の話に耳を傾けて、会話の内容から相手が何に困っているのか、どのような解決策を求めているのか読み取るヒアリング力は必要です。
・知識
営業において必要な知識は、自社製品に対する知識に関するものだけではありません。営業活動を円滑に進めていくためには、顧客の要望に対応するだけでなく、顧客の状況をヒアリングした上で、最適な提案をする必要があります。自社の商品やサービスだけに関する知識しかない営業マンに、顧客は信頼感を抱きにくいので、世間や社会全体のことや、顧客の業界特有の問題や自社が関わるビジネス領域に関する広い知識や専門的な知識を身に付けていることが大切です。
様々な知識を知っておくことで、お客様との会話を深掘りしたり状況を正確に把握することもできるため、質の高い提案をすることができます。
・マネジメント力
顧客からヒアリングを行い、顧客が持つ問題・課題に対して、具体的な解決策を提案し、契約を獲得するまでのプロセスを考え、計画通りに遂行するマネジメント力が、営業活動では重要になります。
多くの営業マンは最初からマネジメント力は身に付いていません。契約を獲得するまでに、どのようなプロセスが存在し、課題をどのように乗り越えていくのかは、自らが経験を積んで学んでいくしか方法はないと考えます。
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