意志力(ウィルパワー)
自分をコントロールして物事・目標を成し遂げる力のことを『意志力(ウィルパワー)』と言います。
意志力は科学的に証明された力で、筋肉と同じように使いすぎると消耗してしまうため、何かを我慢したりすると、全く別の行動にも影響を及ぼしてしまいます。
意志力には1日に限界があると言われており、極力無駄に使わないようにして、その日重要なことに使うようにするのが目標を達成する近道であると言えます。
分かりやすく言うと、意志力が100あるとすれば、「今日の朝ご飯は卵焼きかオムレツどっちにしよう」と考えれば、意志力が98に減り、「今日はどの服を着ようか」と考えれば、意志力が97に減り・・・といった感じで減少していくのです。
意志力は寝れば回復すると言われていますが、1日の意志力は決まっています。では、どうすれば意志力を無駄使いせずに済むのか。
まず、一つが習慣化させることです。意志力とは頭で考えたり選択したり気を使ったり我慢したりすることで減っていきます。
なので、習慣化させてしまえば意志力を使わずに済むのです。例えば、服を毎日同じにすることで、着る服を選択する意志力を使わずに済みます。
2つ・3つのことを同時に始めてしまうと意志力を使いすぎてしまい、結果何も達成できずに終わってしまうので、まずは1つのことが習慣化されるまではそこに意志力をつぎ込むようにしましょう。
◆意志力の実験
意志力の測定を試みた実験を紹介します。
ケース・ウェスタン・リザーブ大学の心理学者ロイ・バウマイスターは意志力の量に限りがあるかを探るために、空腹の学生たちをクッキーと生のラディッシュが置いてある部屋に集め、下記のグループに分けました。
A:クッキーも生のラディッシュも食べてよいグループ
B:生のラディッシュしか食べてはいけないグループ
その後、学生たちは別の部屋に連れていかれ、図形パズルを解くように指示されました。
このパズルは解けないようにつくられており、このテストの目的は、解くのを諦めるまでの時間を測るというものでした。
その結果、Aグループの学生は20分間パズルを挑戦し続けたのに対して、Bグループの学生は、8分でパズルのテストの挑戦を諦めてしまいました。この研究では、Bグループの学生は、クッキーを我慢することに対して意志力を使ってしまったことで、パズルのテストに取り組むエネルギーが減ってしまったと結論づけられました。
◆意志力の3つの要素
意志力は3つの要素から成り立ちます。
・やる力
目標に向かって成し遂げようと行動する力
・やらない力
自分をコントロールする力
・望む力
やりたいことをイメージして実現に向かって行動する力
これらの要素から成り立つ意志力を活用することで、自己をコントロールしながらポジティブに行動し、夢や目標をイメージして実現に向かうことができるでしょう。
重要な能力である意志力は、日常生活やビジネス、勉強などの目標達成に活用することができます。
◆意志力が低下する原因
物事を達成したりするのに意志力が必要なことは理解していても、必ず最後までやり遂げられるわけではありません。意志力が弱まってしまうには理由があるので、まずはその原因を明らかにしましょう。
・ストレスがある
意志力を低下させる一番の原因は『ストレス』です。
やりたいことを我慢していたり、やりたくないことを嫌々しているなどの悪いストレスは、意志力を弱める原因になります。
・慢性的な睡眠不足
意志力の低下の原因には『睡眠不足』も含まれています。
寝不足の状態では、脳が意志力を維持するのに必要なエネルギー源のグルコース
を取り込めなくなり、脳の様々な欲望をコントロールする部分が働かなくなってしまいます。
・複数の目標をもつこと
たとえば、「早寝早起き・ダイエット・禁酒」などたくさん目標を設定してしてしまうと、あれもこれもと常にやらなければいけないことを抱えてしまい、意志力の消耗は激しくなります。またいくつかの目標に対する意思が薄れてしまい、いずれかを犠牲にしてしまう結果になったり、判断ミスをしてしまうことにつながります。選択肢をなるべく少なくして、負担を減らしましょう。
・他人の目を気にしている
他人からの目を気にしていたり、自分の印象を良くしたいと考えていると、外にばかり意識が向いてしまい、何かに取り組んでいても、集中できません。
◆意志力を回復させる方法
・適度な運動やストレッチをして身体をリラックスさせる
身体と心をほぐす適度な運
動やストレッチは、必要な集中力と意志力を保つのに効果的です。意志力は、身体と脳がリラックスしている時の方が、うまく発揮されるでしょう。
首を回して首肩のコリをほぐしたり、手首・足首を回してストレッチするなど、意識的に身体をリラックスさせると、心もほぐれてきます。心地よいと感じる運動やストレッチを取り入れてみてください。
・十分な睡眠をとる
意志力は、質の良い睡眠をとって体調を整えることで回復します。
・自分へのご褒美をあげる
自分へのご褒美を用意しておくことも、消耗した意志力を回復させるのに有効です。目標に向かって頑張るということは、何かしらの我慢を伴うため、ストレスが溜まり意志力が消耗します。嬉しい気持ちや楽しい気持ちなどのプラスの感情は意志力を回復させることにつながります。
・甘いものやカフェインを摂取する
甘いモノやカフェインは脳に直接作用するため、一時的な意志力回復には有効です。しかし、多量に摂取することは健康を著しく損ないますので、注意が必要です。また低血糖を抑えるのに有効な食べ物としてナッツ類がおすすめです。
◆意志力を鍛えるポイント
目標を達成できない要因として最も多く挙げられているのが「意志力の弱さ」であるとされています。
多くの人が意志力の問題を解決したいと思っており、意志力を高めたいと望んでいます。
意志力は一人ひとりレベルに差があり、高めることは可能です。
筋力トレーニングと同じように自分で鍛え、休息をとって回復させることのバランスが大事です。
・記録する
自分の努力や成果をノートなどに記録していくことで、自分を客観的にみることができ、モチベーションが上がり目標達成に向けて継続する意思を保ちやすくなります。自分を知るためにも効果があります。
・習慣化する
自分が簡単にできそうな習慣をひとつ続けてみることが、全体的な意志力向上につながります。
自分にとって当たり前の行為になるまで習慣化すると、意志力を使うときのエネルギーの消耗が少なくなります。
あらかじめ、一日のスケジュールに自分のルールやルーティーンを組み込むことで、他のことに気をとられずに集中しやすい環境をつくることができます。
・小さな目標を設定する
初めから大きな目標を目指すのではなく、現時点で達成可能な小さな目標を設定して、少しづつクリアしていき、大きな目標へとつなげていきましょう。最初から目標が大きすぎると、なかなか上手くいかずに気持ちがくじけてしまうこともあるでしょう。簡単なレベルから始めて継続させ、少しづつ意志力を鍛えていきましょう。
・ひとつのことに集中する
取り組みを始めようと思っても、すでに意志力が消耗していた場合には誘惑に負けてしまいます。
やるべきことが複数あっても、一度に取り組むことはひとつに絞り集中してやることで、他のことでの負荷やストレスがかからず、意志力を発揮することができるでしょう。
四季グループ代表
【事業概要】
●コンセプトカフェの経営
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